
家事動線やプライバシーの確保などを考慮すると、2階にお風呂を設けることは魅力があります。しかし、住み始めてから「やっぱり1階にしておけばよかった」と後悔するケースも少なくありません。そこで本記事では、2階にお風呂を設けた際のメリットとデメリットをご紹介します。将来後悔しないために、ぜひ参考にしてください。
お風呂を2階にするメリット!暮らしが快適になる4つの理由
注文住宅を計画する際、お風呂を1階にするのが一般的と思われがちですが、実は2階に設けることで得られるメリットも多くあります。以下では、お風呂を2階に設ける利点についてご紹介します。
1階のスペースを有効活用できる
お風呂を2階に配置することで、1階に余裕が生まれ、リビングやキッチン、収納スペースを広く確保することができます。家族が集まる場所をゆったりと設計できるのは大きな魅力です。また、将来的に1階をバリアフリー化する際にも、スペースの自由度が高くなり、より柔軟な間取りの工夫が可能になります。
プライバシーを確保しやすい
来客時や家族の動線が交わる1階に浴室があると、気を使う場面が増えることもあります。そこで、2階にお風呂を設けることで、家族だけの空間にでき、プライバシーを守りやすくなります。とくに思春期の子どもがいる家庭では、人目を気にせずお風呂に入れるという安心感が生まれます。
洗濯動線がスムーズになる
2階にバスルームや洗面所をまとめると「洗濯→干す→取り込む→畳む→しまう」という家事の流れが短縮されます。バルコニーと近い位置に洗濯機や浴室があることで、移動の手間が減り、毎日の洗濯がぐっと楽になります。効率的な家事動線を考えるうえでも有効な配置です。
寝室との行き来がしやすい
お風呂から上がった後、そのまま寝室へ移動できるのは大きなメリットです。2階に寝室を配置することが多いので、階段を上り下りする必要がなくなるため、動線がシンプルになり、入浴後にすぐ休める快適な生活スタイルが実現します。疲れた日でも移動が最小限で済む点も嬉しいポイントです。
お風呂を2階にするデメリットは?後悔しやすいポイント
お風呂を2階に設けると、家事動線やプライバシーの面でメリットがある一方で、住み始めてから気づくデメリットも存在します。ここでは、2階にお風呂を設ける際に気をつけたいポイントを3つ紹介します。
音が下の階に響きやすい
2階のお風呂では、シャワーの音や浴槽にお湯をためる音が、1階に伝わりやすくなります。とくに真下にリビングや寝室がある場合、夜間の入浴音が気になるケースもあるでしょう。防音対策をしっかり行わないと、家族の生活リズムに影響を与えることがあります。音に敏感な家庭はとくに注意が必要です。
水圧が弱くなることがある
2階にお風呂を設けると、水道の圧力や給湯器の能力によっては、シャワーの水圧が1階よりも弱く感じられることがあります。快適な入浴を求める場合は、水圧のチェックや設備の選定が重要です。
水漏れリスクに注意
2階の水回りは、万が一水漏れが起こった際に、1階への被害が広がりやすいというリスクがあります。床下や壁の内部に水がまわってしまうと、大がかりな修繕が必要になることもあります。そのため、施工時の防水処理や定期的な点検が欠かせません。安心して使うためには、信頼できる施工会社を選ぶことも大切です。
2階にお風呂が向いているのはこんな家庭!
お風呂を2階に設置するかどうかは、住宅の間取りやライフスタイルによって向き不向きがあります。ここでは、とくに2階のお風呂が適している具体的なケースを3つご紹介します。
寝室を2階に設ける場合
2階に寝室を設置するプランでは、お風呂も同じフロアにまとめることで、入浴後にすぐ休める動線が確保できます。階段の上り下りが減り、とくに疲れている夜や子どもが小さい家庭では大きなメリットです。また、寝室とお風呂が近いことで、生活の快適さが格段にアップします。
ベランダやバルコニーに洗濯物を干す場合
洗濯機や脱衣所が2階にあると、洗濯から干すまでの動線が非常にスムーズになります。とくにベランダやバルコニーに直接アクセスできる配置なら、洗濯物をもって移動する手間が省けるため、家事効率がアップすること間違いなしです。忙しい毎日でもストレスを軽減できる配置といえるでしょう。
大きな窓で開放感を演出したい場合
2階のお風呂は周囲の視線が気になりにくいため、大きな窓を設置してもプライバシーを守りやすいのが特徴です。自然光をたっぷり取り入れたり、風通しをよくしたりできるため、リラックスできる空間作りにぴったりでしょう。おしゃれで開放的なお風呂を望む方におすすめです。
まとめ
注文住宅でお風呂を2階に設けることには、1階のスペースを有効活用できることやプライバシーの確保、洗濯動線の効率化、寝室との行き来のしやすさといった多くのメリットがあります。しかし一方で、音が下の階に響きやすいことや水圧が弱くなる場合があること、水漏れのリスクが高まる点など、注意すべきデメリットも存在します。これらのメリット・デメリットをしっかり把握したうえで、自宅の間取りや家族のライフスタイルに合うかどうかを判断することが重要です。お風呂の場所は毎日の暮らしの快適さに直結するため、後悔しないためにも、プロの意見も取り入れながら慎重に検討してみてください。